聴く読書
最近の私のお気に入りは朗読YouTube
ながらで聴けるから 忙しい人にはもってこい
同じく 宮沢賢治のどんぐりと山猫
これは もうかれこれ10年くらい夜寝る前に子供と一緒に時々聞いていて
安心の心地よさなのだけど
風邪の又三郎だけは
怖くて遠ざけていた
どっどどどどーど どどーどど
もう この辺りで 怖い
又三郎の得体の知れない怖さ
読み手の相性もあるかも??
そう思って
試しに市原悦子さんの朗読
風の又三郎を聞いてみた
どっどどどーどーど どーどーど
不思議と怖くなかった
子供の頃 マンガ日本昔話を聞いて育った世代耳に覚えがある声だけど
それだけではない
惹きつけるものがある
なんだろ???
声の周波数なんだろうか?
彼女の中にある
風の又三郎の世界が楽しいからなのかも
岩手の方言を使っていて 面白かった
今まで 何が怖かったのか???
思い込みって なんなんだろう??
いつから 思い込んでいたのか??
でも 急に取れるもんだな 思い込みって
調子に乗って 名作を少し聴いてみた
先ず 夏目漱石 こころ
これを聴きだした
高校の時 現国でちょっと取り上げて
学習した事あるけど
あまり 好きではなかった
あの時の解釈は
先生ヒドイ ヒドイわ 先生
↑↑昭和の映画のネタを披露する
これに 尽きた
52歳になってこの作品を聴いてみて
解釈は全然ちがっていて
襖で心の距離を表現する辺り
ゾワゾワして胸を持っていかれた
小説って面白いんだなぁ
読む根気はないけど
ながらで 聴くならできる
これ いいなぁ!
そして
芥川龍之介 歯車
ホラー映画より 私は怖かった
この作品
市原悦子さんが読んでも怖いと思う
芥川龍之介はこんな世界に生きていたんだ
そう感じて
胸が締め付けられた
旦那が最近
会社の休憩中に読んでみると言い出して
罪と罰 読み出した
中々 進まない
休憩時間が短いのもあるが
登場人物の名前が難しいのが
1番の理由らしい
大体 作者の名前がもう難しい
3回言うと早口言葉になりそう
ちょっと前まで私はドフトエフスキーだと思っていた
私には絶対読めない超大作
この際 これも聴いてみよう
くっ 暗い
聴いてるだけなのに
気分が落ち込んで
途中挫折しそうになった
この感覚???
漫画のウシジマくん
あのマンガをちょっと試し読みした事がある
あの時の なんだこりゃ
落ち込む感覚に近かった
つい2日前に 聴き終わった
ネタバレにならない感想を一言で言うなら
素晴らしい
私は素晴らしいと思った
でも この名作はある程度年齢がいかないと
理解できないと思った
聴き終わった後 綺麗なロシア人の女性が2人ロシア文学に関して話している動画を見た
15歳から16歳くらいの高校生の時の3ヶ月の長い夏休みにドストエフスキーの作品を読む課題があるらしい
何でこんな訳の分からない本を読む読まないといけないのか?
1人は何度も挫折しながら読む
ロシア人っていうだけで トルストイ ドストエフスキーについて感想聞かれたり
深く語りたいと言われるのが 苦痛で
ロシアには美しい詩がたくさんあって
そっちの方が好きだと話していた
もう1人の彼女は成績や試験の為に嫌々何度も読むうちに 理解できるようになった
18歳にして60代の感覚が既に自分の中にあり
好きになったと話した
2人の共通した意見は 高校生の時に強制的に読ませるのが 間違いで 本人が読みたい時になったら 読めばいい 読みたい時には理解できる 強制は逆効果になる
なるほど 納得
文学に限らず全てに通じ
いくら素晴らしい物であっても
その人が受け入れる タイミングある
タイミングがこなかったとしたら
その人には不要なのだと思う
そして 必要な物 事柄 全て
タイミングよく起こっているのかも
そんな気がしてる
この嫌な出来事もタイミングなの??
えっ?
納得いかないと ずっと思っていたけど
受け入れるタイミング
整ってきたものかも そんな気がしています